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ハナボウズの山ログ

by ハナボウズ
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Latest episodes

  • 見る側に回った

    October 27, 2026 · 7 min

    10月の半ば、Kの露地に霜が降りた。最後まで切り続けたアマランサスは、それで役目を終えた。季節は誰の都合も待たない。妻の体調がよくない、このところ中島の日々は畑よりも家の側にあった。娘と遊び、買い物に出かけ、室内の遊び場や図書館へ足を運ぶ。家事仕事の多い日々である。 それでもハウスの中には、まだ霜を知らない花が残っている。エキナセア、狂い咲きのアストランティア、咲き続けるアンモビウム。中島は切れるものをその都度拾い、数箱ずつ市場へ送る。…

  • 思いついたらやってしまう

    October 15, 2026 · 10 min

    十月の昼過ぎ、風の強い日。中島はKのハウスでアルケミラに灌水しながら、新規就農の仲間たちを待っていた。それぞれ別の師について学び、独立して五年ほどになる者たちが、互いの畑を見て回る。人が他人の畑を見たがるのは、自分の畑を知るためである。待つあいだ、中島はヘリアンサスとヘレニウムを支えていた紐と支柱を外した。花の季節が終われば、支えも用を終える。 町内の役員会で、中島は人々が争わないことに驚いた。規格と量と品質が各自の利益に直結する六合の…

  • 何をするのか分からない町内会

    October 13, 2026 · 4 min

    10月13日、夕刻。この日、畑ではなく、町営住宅の坂道。団地の班長として、地区の役員会に出るため、集会所まで歩いて向かう五分ほどの道のりの記録です。 すれ違う人と「こんばんは」を交わし、迎えを待つ中学生の背丈に、過ぎた年月を見る。秋のせいか気分は少し沈み気味で、思いのほか早く着いてしまった集会所の前では「やだなー」と本音がこぼれます。 髪を刈り、汗を流し、Tシャツに作務衣を着て出かける。受け入れてもらえるかは分からない。何をするのかも分…

  • 中之条花マルシェ10月10日㈯その2【環境音】

    October 10, 2026 · 5 min

    中之条花マルシェ10月10日㈯その2 園主がぼーっと店番をしながらただ録音。言葉発さずに録音しました。2026/10/10中之条ガーデンズ、ハナボウズの店テント内

  • 中之条花マルシェ10月10日㈯その1

    October 10, 2026 · 2 min

    中之条花マルシェ10月10日㈯その1

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  • ハナボウズの色

    October 4, 2026 · 14 min

    十月四日、日曜の午後。中島は午前の出荷を終え、昼食のあと娘とキーボードのドラムモードで騒ぎ、そのまま植え付けに向かった。曇り空の下、朝はTシャツにシャツとマウンテンパーカーを重ねていたが、土を掘るうちに暑くなり、いまはシャツ一枚。Kの石のベンチで汗を引かせながら、マイクを回している。 先週金曜に、関さんちから、もういらないと言われた苗をもらってきた。アイアンウィード、ユーパトリウム・チョコレート、ブラキトリカ。根がタコのように張っていて…

  • 褒められると嬉しい

    September 25, 2026 · 11 min

    K圃場の石のベンチに座り、露地アルケミラの草取りをしながらの収録。ここ最近、畑への来客が増えているという。前日には、群馬県農業共済組合が発行する会員誌の取材が入り、来年1月の新年号表紙をハナボウズが飾ることに。カメラマンや職員が数名訪れ、中島と妻の写真を撮影していった。「可愛いですね」と花や自分を褒められ、中島は素直に嬉しかったと語る一方、ある発見もあった。しゃがんで花を見る自分の目に映るのは季節終盤で傷んだ葉や病害虫の跡だが、カメラマ…

  • 全部嫌だから走ることにした

    September 20, 2026 · 6 min

    すべてが嫌になった。中島は突如として走ることにした。中学時代の部活のように、と思ったが、体は従わない。歩くことに切り替えて、対岸の集落を目指す。道中、先輩の畑、岩崎さんの畑を見守るように通り過ぎた。だがそこで足が滑る。受け身も取れず、右肘を打つ。痛みは走行中も続いたが、なぜか心地よさが勝った。橋を渡り、住宅に戻る。気分スコアは走行前の1から3へ上昇していた。距離は1キロにも満たなかっただろうか。帰宅して、冷蔵庫のビールを開ける。「全部嫌…

  • 秋色

    September 18, 2026 · 9 min

    いかにして発散、放出するか。昨日のランニングがそれを教えてくれた。出荷に身体を預けたまま、心だけが置き去りにされていたのかもしれない。体を動かすこと—それはシンプルなようで、人間の内部に溜まったものを一掃する魔法なのだ。気分は急転直下、4へと上昇した。三千円のランニングシューズをAmazonに注文した。それは単なる運動靴ではなく、来たるべき季節への決意である。 日曜の畑見学会に向けて、妻と草の中に身を入れた。ひめひまわり、丁字草、セダム…

  • 長雨、最近のできごと

    September 10, 2026 · 21 min

    雨の中、久しぶりに山ログ。気分は低かった。フラワーなおきさんのYouTubeドラフト版では、花より中島が映っていた。見る人によって面白さは変わる。そう受け入れることにした。8月末の六合の花部会での産地見学会、ハナボウズの畑見学はあいにくの雨で中止。その代わり花楽の里でのランチミーティングで、自分たちの花を何度も買い直してくれている花屋さんがいるという話を聞く。気分が少し明るくなる。 翌週、大田市場での「六合の花フェア」に参加した。他産地…

  • サラリーマン花屋なおき "FLOWER NAOKI" 【環境音】

    August 23, 2026 · 35 min

    2026/8/23㈰午前。マイクを持つのはサラリーマンなおき。昼間はサラリーマン、休日は花屋として活動する。花の世界の魅力を日本中に広げることを使命とし、YouTubeやInstagramで発信中。花の産地へ足を運び、生産者を掘り下げる活動を展開している。マイクとカメラを手に、ハナボウズを訪れた。 初のゲスト回【環境音】

  • 道が封鎖された日

    August 15, 2026 · 5 min

    2026年8月15日13時33分、中島は自宅の前で録音を始めた。前夜の祭りで酒を飲みすぎ、疲れを残したままの声である。この日の記録は畑ではなく、住宅の前から始まった。 午後から畑に出て、草取りと防除を少しやっておこうと考えていた。しかし昨日から今日にかけて異常な雨が降り、大雨のために畑へ通じる道が封鎖された。予定は道の封鎖という一点で崩れる。山の農地は、天候ではなく道によって断たれることがある。 この日はインスタグラムで知り合った岡田花…

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About the show

​群馬県中之条町、標高1000mの山の中ハーブや宿根草を育てる「ハナボウズ」園主(中島)が、日々の農作業の合間に、山の音と言葉を記録しています。 ステレオ録音で、山の中にある畑の環境ごと、カエルの声、鳥の声、風の向き、遠くのチェーンソー音、この山に生きているものたちの気配 いつか誰かがこれを聞くとき、朝の空気が伝わったら面白いなと思っています。 ハナボウズ圃場コード:たびたび登場する、畑の定義です。 ​K = 湿地・開放農地・森林が接するエッジ環境 ​A = アトリエ(現在の作業場の隣) ​G = ゴリラ形の岩がある枝もの畑(Aから100mくらい) ​M = 開拓時に水鉄砲がぶら下がっていた畑、標高1030m・北向きの最高地点の畑(Gの隣) ​Y = 100坪のビニールハウス(町から借りている) ハナボウズの様子(Instagram): https://www.instagram.com/hanaboze92 https://listen.style/p/hanaboze92?Y5d1uTfJ